爬虫類専門タンナー

太閤染革は、先代より50年以上に渡り爬虫類皮革だけを鞣してきた爬虫類専門のタンナーです。 爬虫類皮革とはパイソン、トカゲ、クロコダイルなどエキゾチックレザーと言われる皮革の事を言います。 また、タンナーとは「皮」を「革」に加工する = 「鞣す」ことを業とする加工場及び職人です。

皮革の素材として使われる爬虫類は基本的には赤道直下周辺にしかいません。 そもそもの素材が非常に希少ですので、世界的に見ても爬虫類皮革を扱うタンナーもかなり少数です。 日本には6社の爬虫類専門のタンナーがあります。 太閤染革は、その日本に6社しかない爬虫類専門のタンナーの一つです。

爬虫類皮革の中でも太閤染革が一番得意としている素材はパイソンです。 創業当初から「ヘビの太閤」と業界では言われていました。 また、クロコダイル革に関しては十数年前からソフトマットクロコ仕上を得意としています。 現在では日本の原皮商社を通じ、世界の有名ファッションブランド用の染色加工の受注を頂いております。

天然素材が持つ魅力をそのまま活かす

爬虫類皮革の魅力の一つとしてそれぞれの革自体が既に完成されたデザイン性をを持ち合わせているという大きな特徴があります。 また、天然素材ということもあり、一枚一枚が全て違う、唯一無二の存在です。 その一枚一枚の素材の持つ魅力を最大限に引き出すのがタンナーの大事な仕事です。

爬虫類は直接外気に触れないように固い鱗により皮膚が保護されています。 革の素材として使用するのはこの固い鱗に覆われた下の表面の皮膚を使用します。 (固い鱗は鞣しの途中行程で取り除かれます。) この普段外気に触れていない皮膚を素材として使用するので、陸上の生物である牛や豚などの常に外気に触れられた皮膚と比べて、 爬虫類の皮表面はとても傷がが付きやすく、とても繊細です。 そのため、爬虫類専門のタンナーは爬虫類独自の鞣し技術と長年の経験を駆使し、 鞣し・染色・仕上げとさまざまな工程を施し、2~3カ月もの時間をかけて、皮(生の状態)を革(鞣された状態)にします。

天然素材なので革の厚みや大きさなど個々に違います。そのため、機械により自動化することはできないので、熟練のタンナーたちの手で、 一枚一枚を目で確認しながら加工していくことが必要で、高度な技術を要します。 それも全て天然素材である爬虫類皮革の魅力を最大限に引き出し、一層輝く爬虫類皮革を手にしてもらう為です。

固定概念に囚われない新しい革作り

太閤染革は、 衣料用に使用できるソフトな革の開発や、ノンクロムレザーなど環境に配慮した革の開発、藍染や草木染など天然染料を使用した染色革の開発など、 その時の時代背景やトレンドを意識した革作りをコンセプトに日々研究しております。

また、長年の努力で得たレシピやノウハウに甘んじることなく、さらなる品質向上も心掛け、 固定概念に囚われない新しいアイデアや技術を駆使し、常に新しい事にチャレンジし、今までにない爬虫類皮革を開発しています。 お客様のご要望にお応えするだけでなく、新しいものを常に提案し続けます。

ご要望の声をダイレクトに反映できます

「もう少しツヤがあればいいのに」
「もっとふんわり柔らかければいいのに」
「ここさえ改善されればいいのに」
そんな細かいご要望でもお聞きします。

「なんとなくの希望イメージはできているけど、詳しく表現しづらい」
「こんな商品をつくりたいけど、どんな革が合うだろうか」
そんなご相談もお受けします。

爬虫類皮革専門のタンナーだからこそ、ダイレクトにお客様のお声をそのまま革へ反映できます。
スタッフ一同、素敵で一味違った商品を生み出すお手伝いをさせていただきます。

環境への配慮及び対策

太閤染革では環境への配慮は常に適切に行っています。 国内の爬虫類タンナーとしては唯一、工業団地内にあります。 また草加市により厳正な審査の元、工場認可を受けた鞣製工場です。 工場敷地内の地下には排水処理槽も完備し、工場からは排出される排水は全て適正に処理しています。 毎三か月置きに行われる草加市下水道局による水質検査にも毎回クリアしています。

また、使用する薬品においても発がん性物質等が含まれる薬品や使用禁止の薬品は一切使用しないのはもちろんのこと、 今後国内だけではなくヨーロッパ市場でも禁止されるだろうとされる薬品にもおいても、いち早く対応しています。