LWG
(Leather Working Group)

LWGとは

最先端の国際的な革業界の環境保護を目指し、2005年に設立された 国際団体です。レザーに対する安全性、環境問題等の啓蒙活動を行っています。革に関するブランド、タンナー(製革業者)、薬剤メー カーの3社で構成され、その本部はイギリスに置かれています。 皮革製造工場や革製品メーカー、各ブランド、流通業者、NGOなど、 様々なステークホルダーが設立に関わり、現在では世界60ヵ国2,000 団体以上が会員として参加。 LWG では、製革工程における安全性や排水処理、環境への配慮、原材料・製革工程のトレーサビリ ティ、工場内の安全な設備など多岐にわたり審査し、厳格な国際基準を満たした製革業者にのみ 「LWG 環境認証」を付与しています。

メンバーシップ

LWGの意思に賛同しているメンバーシップ。LWG認定サプライヤーの皮革使用を推進しているスポーツブランドやアパレルブランド、皮革取扱企業、関連企業・団体など。アディダス、バーバリー、H&M、イケア、ルイ・ヴィトングループ、ナイキ、ティンバーランド、コーチ、アンダーアーマー、エルメスなど有名ブランドをはじめ、世界で478社が参加。日本企業では3社が参加。(アキレス、アシックス、シチズン時計)(2024年3月時点)

認定サプライヤー

「LWG環境認証」を取得している業者 = 厳格な国際基準を満たしたESG(Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治) )に優れた製革業者

◆皮革製造会社(タンナー):1,233社 (日本:タンナー5社(エキゾチックレザータンナー2社))

◆委託皮革製造会社:102社

◆皮革製造下請け業者:414社 (日本:下請け業者3社)

◆貿易業者・商社:318社 (日本:貿易業者1社)

(2024年3月時点)

LWG環境認証の必要性

世界60ヵ国2,000団体以上が会員として参加し、世界的有名ブランドのほとんどが加盟。 環境問題への配慮と消費者へ安心安全なレザーの提供を行うために、有名ブランドを中心に、 LWG環境認証を取得している業者からのみ素材の提供を受けるようになってきています。

日本のメーカーにも認知されてきていて、LWG認定サプライヤー・LWGメンバーともに増加しています。海外との取引の際にLWG環境認証取得が必須になってきているという声を多く聞きます。 今後はさらに多くのブランド、皮革取扱業者全般までに影響が拡大すると言われています。

LWG環境認証取得製革業者から皮革の提供を受ける = 環境問題に配慮しつつ、 消費者に安心・安全な皮革製品を提供することができる。

「LWG環境認証に関するよくある質問」

LWG環境認証は、皮革に与えられる認定ですか?

いいえ、LWG環境認証は皮革ではなく、企業に与えられる認証です。この認証は日本エコレザー認定などの皮革自体に与えられる認証とは異なり、審査をクリアした企業に対して与えられます。したがって、LWGに対応した皮革は「LWG環境認証を取得したタンナーで製造された皮革」と言えます。

LWG認定サプライヤーはどのような審査を受けていますか?

LWG認定サプライヤーは、環境、社会、ガバナンス(ESG)に焦点を当てた総合的な監査を受けます。この監査には、環境管理、トレーサビリティ、化学物質の管理、社会的責任、ガバナンスといった、責任ある皮革製造のすべての要素が含まれます。以下の17項目が審査されます。

1.施設概要(会社概要)
2.委託業務の有無、委託内容
3.社会的責任、LWG監査履歴
4.各種営業許可証明
5.生産データ
6.入荷した材料のトレーサビリティ
7.出荷される材料のトレーサビリティ
8.環境マネジメントシステム(EMS)
9.制限物質、コンプライアンス、および六価クロムの管理
10.エネルギー消費
11.水の使用量
12.大気と騒音の排出
13.廃棄物管理
14.排水処理
15.健康、安全、緊急事態への備え
16.化学物質・化学薬品の管理
17.生産プロセス・設備・社内環境の管理

認証の更新はありますか?

はい、LWG認証は2年ごとに更新が必要です。この間、企業は継続的な環境への配慮と徹底した皮革の安全性確保を求められます。

認証には格付けがありますか?

はい、LWG認証にはゴールド、シルバー、ブロンズ、パスの4段階のランクがあります。これらのランクを受けるためには、必須項目でそれぞれの最低基準を満たす必要があります。具体的には、ゴールドは85%以上、シルバーは75%以上、ブロンズは65%以上、パスは50%以上の得点が必要です。もし一つの項目でも基準を下回っている場合は、該当の認証は与えられません。弊社は現在シルバーランクを取得しており、次回の監査ではゴールドランクを目指しています。